コンタクトパーソンとは?

コンタクトパーソンの役割

コンタクトパーソンの仕事は、まず「その方を知る」ことから始まります。 他のスタッフと協力して、ご入居者の歴史をひもとき、その人をより深く理解するために生活歴や家族関係、趣味などを幅広く、情報収集(ヒアシートやマイストーリー〜with family〜を使って)を行い、その人の人生の物語(マイストーリー)を考えます。その情報を基に、ご入居者の暮らしにとって何がベストなのかを考え、ご入居者の「想い」(やりたいこと)、ご入居者の笑顔を増やせそうなことを探し出します。そして、コンタクトパーソンが中心となりそれをより具体的にして実現し、社会活動への参加を促すための大切な役割を担います。 担当するご入居者自身やその背景を知り、信頼関係を築いたうえで、「困りごとや心配ごと」を「あなたになら何でも話せる」と思っていただけるような存在になることを目標としています。 その上で、ご入居者その方に適した接し方やケアプランを一緒に作成し、多職種連携を取りながら、生活を支えます。 コンタクトパーソンのミッションは「その方の絶対的な味方(ご入居者にとって一番近い存在)となり、常に精神的により添い、ご入居者の“想い”を他のスタッフへ代弁する役割を担い、安心して自分らしい暮らしが実現できるようにサポートする」ことです。

 

 

コンタクトパーソン運用ルール

(1)スタッフ1名に対して、ご入居者1名〜4名を担当する。

(2)CP担当者は運営会議、リーダー会議等にて選定し決定する。

・基準・・・ご入居者の性格や心身状態(ADL、認知症状など)を考慮して、スタッフの経験年数、スキル、性格、相性などを検討。

(3)ご入居者及びご家族へは、ケアマネから担当CPを紹介する。

(4)担当開始から2週間後ご入居者にCPの印象、感じていることをケアマネ、または生活相談員が伺い、良好な関係が生まれているかを確認する。

【担当CPの見直し】

定期的(6ヶ月毎)に、ご入居者・スタッフへの聞き取りを実施し相性が悪い、対応が上手く出来ていない等の問題が発生した場合は、CPの対応の仕方を指導し、関係改善が望めなければ変更を検討、実施する。(各種会議等にて)随時、ご入居者・スタッフから訴えがあった場合にも同様の対応とする。

 

■介護に必要な「想像力」と「創造力」

漢字にはそれぞれ意味があります。【 介(間にはいってなかだちをする)護(つきそって、あやまちのないように大切にする)】そして、「介護」という言葉には、「誰かとの仲立ちをして大切にその人を守る」「その人を助けるための行動全般」という意味があります。 ご入居者の毎日を助ける為の「介護」には「想像力」と「創造力」が必要です。ご入居者の生活背景や経験に想いを巡らせ、ご入居者は「どのようなことがしたいと想う」か、また「その背景にはどのような想い」があるのか。 そのしたいことが実現不可能であれば、背景の「想い」を汲み取って代替え案を考え(想像力)、一緒に「新しい想い出」や「楽しい時間」を作り上げていく(創造力)」、といった2つの力が発揮出来るかどうかが、ご入居者の毎日の生活に大きく影響します。 ご入居者の「想い」や「やりたい事」を見つけだし、目標にすることが出来たら、ご本人・ご家族は勿論私達ケアスタッフも「ご入居者の前向きな姿を見て元気を取り戻す。」といった相乗効果が期待されます。 ご入居者が受け身になるだけの介護ではなく、一緒にホームでの生活を楽しむ生活環境を作っていきましょう。 「やり残したことはないですか?」「もう一度やりたいと思って諦めていることはありませんか?」「行きたい場所や会いたい方はいませんか?」ご入居者のやりたいことが見つかったら「私達にお手伝いさせて下さい」と申し出ましょう。 何か小さなことでも実現できれば、毎日の生活への意欲がかわります。次の目標もみつけやすくなります。 「ご入居者皆さんの為」に、ではなく「おひとりの為に」・・・その“想い”はきっと伝わります。 一見実現不可能に思えることでも、想像力と創造力を駆使して代替え案をひねり出して、 楽しんでいただけることを造りあげることが介護には必要不可欠なスキルです。 今の状態でも、「生きていて良かった」と思って頂けるように。 「生きる目的と笑顔を取り戻す」そのお手伝いをすることが、 コンタクトパーソンのミッションです。

■負のスパイラルを断ち切る

寝たきりの原因は脳卒中でも認知症でもなく、「生きていきたいという意欲がなくなる」ことが一番の原因ではないかという考え方があります。人生の目的を失い “閉じこもり症候群”に陥り、外に出ない事で足腰が弱り、転倒後症候群で更に歩くことが怖くなり、最終的には歩けなくなる。出かけないので会話することも少なくなり、会話をする人間関係を失って、認知症が悪化するという、負のスパイラルに陥ります。 生活空間が限局され、行動範囲が狭くなり、人間関係も希薄になっていく。そんな、ご入居者の失われがちな活動エリアを拡大するだけで、気分転換が図れます。 外出の機会を増やし、可能であれば旅行にもお連れしましょう。 普段ホームの中では見られないような笑顔を見ることができて、ご入居者だけでなくスタッフも元気になります。 毎日の生活の過ごし方やケアスタッフの力によって、負のスパイラルは断ち切れるはずです。 私達の「介護」という仕事は、ご入居者の人生最期の時間の過ごし方を変えられる力を持っています。

■ご入居者の笑顔を増やすために

私達は毎日の繰り返しの中で、ご入居者を知っているつもりで、実際はほんの一部しか知らないのかもしれません。 今日一日一緒に過ごせることを、当り前だと思わないこと。今日と同じ朝が訪れるのは御高齢の方にとっては奇跡です。 いま、その方の「想い」に気づき、叶えることが出来なければ、二度と叶えるチャンスが来ないかもしれません。そんな貴重な大切な時間を共有させていただいていることに、私達は気づけているでしょうか・・・ これまで介護の仕事をする中で、「あの時もっと早くやりたいことに気付けていたら」と後悔したことはありませんか? ホームのスタッフとして後悔を、もう繰り返さない為に。 私達はコンタクトパーソンとして、ホームのスタッフ全員の力で、その方の今の「想い」を知り、誰よりもその方の味方となり新しい思い出や、過ごしやすい生活環境をつくって行きましょう。 そんな“想いを形にしたいくつかの事例をご紹介します